本領発揮!修理ができる機械商社の新規設備導入 搬入当日

機械商社としての本領発揮!中村留精密工業製のSC-100の搬入、後編です。比較的小型とはいえ大型機械なわけですから、そう簡単にはいきません。多くの関係者が見守る中、2日がかり(正確には3日がかり?)の設置となりました。

 

朝日を浴びながら、機械が到着!

 

機械搬入当日、日の出とともに現地入りした中島氏と相馬氏(と、私)。車の中で機械の到着を待っていると、続々と「関係者」がやってきました。

まずは、バーフィーダーメーカーのアルプスツールの皆さん、3名。

次に到着したのは、SC-100を石川県からお届けにきた中村留精密工業の皆さん、2名。

三美金属の社長と奥様も到着し、機械の到着を待っていると、運送屋さん4名とともに機械が到着しました。この時点で、14名が現地入りしたことになります。

この後でクレーン車も来るそうなので、総勢15名以上が関わっていることになります。すごい人数だ!

 

<今日の段取りを相談する中島氏と関係者の皆さん>

 

<シートが外れたSC-100>

機械の到着は、朝8時。朝日を背にしているせいか、とても輝いて見えます。

 

 

いよいよ搬入へ

 

9時になったところで、クレーン車が登場。まずはSC-100のベルトコンベア部分を降ろして工場の中へ。次に、いよいよ本体を降ろしていきます。

 

<クレーン車を使って機械を降ろしているところ>

 

<トラックから降ろされた機械とそれを見守る中村留精密工業のサービスの方>

 

<慎重に機械を進めていく様子>

 

新品の機械ですし、ゆっくりと慎重に進めていきますが、ここで1つ問題が。

機械の幅と工場の入口の幅、ほんの数センチしか差がありません。

本体そのもののサイズでみると、両脇に数センチのすき間ができるはずでした。しかしよく見ると、筐体の表面には、スイッチなどが取り付けられており、実際には筐体よりも少し大きなスペースが必要です。

しかも、道路からの進行方向からみると、90度曲がった方向に工場の入口がありますから、ぐるりと回転させる必要があります。これは大変な作業です。

今度は工場の内側から見てみましょう。

 

<工場の中へゆっくりと進んでくるSC-100>

 

おっと!機械と壁とのスキマ、左右共に1.5センチくらいしかありません!慎重に進めながら、2時間以上をかけて予定の位置に収まりました。

 

<さっそく機械と会話を始める中島氏>

 

さて、SC-100本体が予定の位置に収まったら、今度はバーフィーダーを工場の中へ。

 

<バーフィーダーを運び入れる様子>

 

バーフィーダーは横幅がそれほど大きくはないものの、何せ長い!こちらも1時間ほどの時間をかけ、予定の位置に収めていきました。

 

 

 

工場の中でまたもや機械移動

 

 

さて、今回の機械搬入、新しいものを入れて終わり、ではありません。搬入用のスペースを空けるために工場の隅っこへ移動しておいた機械たちを戻していきます。

 

<隅っこに移動していた機械たちを動かしているところ>

 

しかも「元通り」ではなく、機械の場所を入れ替えるものもあるため、総勢14名が協力して機械たちを動かしていきます。

 

<「俺の機械」が予定の位置に収まって嬉しそうな三美金属工業の会長>

 

上の写真、古い工作機械が3つ並んでいるのが分かりますか?

一番手前が「会長がメインで動かす機械」なのだそうです。実際の作業シーンを想像しながら、ちょっと嬉しそうな会長さんです。

奥の2台も、古く見えますがまだまだ現役。この工場を支える大事な機械たちです。

 

朝9時から始まった今回の機械搬入、この時点ですでに17時を回っていました。私はここまででお暇しましたが、後から相馬氏に確認したあところ、21時くらいまでかかったのだそうです。

そして翌々日の月曜日。中村留精密工業の方とアルプスツールの方たちが、それぞれの機械設置後の調整と試運転を行いました。もちろん、中島氏と相馬氏も一緒です。

 

延べ2日間、移動前の電気工事などを含めると、延べ3日間をかけた機械搬入。事前の準備から考えると、数か月の時間を要したことになります。

社長さんが「こんな機械欲しいなー」と考え始めてからは1年以上、中島氏もいろいろとご提案したり、社長たちが石川県の工場へ実機を見に行くところにも同行したりしながら、今日の日を迎えたわけです。

 

実はこの日の朝、私は工場の最寄りのコンビニに立ち寄りました。するとそこへ、シートですっぽり覆われた、何だかとてつもなく大きな荷物を積んだトラックが!

「来たー!!」と歓喜の声を(車の中で)上げた私の頭の中に、宇宙戦艦ヤマトのオープニング曲が流れたのはナイショです。

中島氏と相馬氏、そして前日の搬出・移動から、本日の搬入・移動に関わったみなさん、本当にお疲れさまでした!

 

今回のお客様はこんなところ

 

<三美金属工業株式会社>

〒350-0323 埼玉県比企郡鳩山町小用744−1

TEL:049-296-0449

 【お客様の声】

今回の機械は、「自分で決めた初めての新しい機械」です。実は結構前から「こんなことができる機械が欲しい」と考えていて。実際にこのSC-100に決めて、中島さんに相談したんですよね。中島さんと僕は年も近いから、いろいろと話しやすいですし(笑)。

ケーエスアイさんに機械の入れ替えとか搬入をお願いするのは、今回で3回目。もちろん、修理も何度かお願いしていますけど、こうした搬入などでもいろいろ段取りをしてくれるのか嬉しいですよね。修理だけではなく、機械の移動や新規の搬入も手伝ってくれるので、助かっています。

本領発揮!?修理ができる機械商社の新規設備導入 受入準備

機械商社としての本領発揮!?今回は、中村留精密工業製のSC-100の新品!の機械搬入です。

遠路はるばる、石川県の本社工場からやってきたこの機械。まずは搬入前の準備として、工場の中に設置スペースを確保するところから始まりました。

 

 

機械商社の本領発揮!入念な準備期間は数か月以上

 

今回の機械搬入、実は夏頃にはすでに「いつ頃になりそう?」という話題が、社内では出ていました。そして実際の搬入は11月の終わりですから、実に3か月以上の日数がかかっていることになります。

その理由は、こうした大型の工作機械は、注文を受けてから実際の組み立てを行い、動作確認等を行う期間が必要となるからです。

実際に搬入の見通しが立ったら今度は、中島氏とお客様との間で、工場内でのレイアウトを検討しました。

<中島氏とお客様とで検討した工場内のレイアウト>

 

 

まずは、スペースづくりから?

 

今回、お客様が新しく購入し、搬入することになった機械は、恐らくこの工場内で一番大きな機械となるようです。

工場内には、すでに5台の工作機械と、それぞれにバーフィーダーがあり、なかなかの混み具合。そこに新しい機械、しかもどれよりも大きな機械を入れるわけですから、まずは搬入経路も含めて「スペース」を空ける必要があります。そう、今ある機械たちを「隅っこに寄せる」という大きな仕事があるのです。さらに、工作機械たちの電源もすべて取り外しておく必要があります。

そこで中島氏は、機械搬入の前々日から現地入りし、電源の取り外しを行いました。

 

<作業の段取りを相談するお客様と中島氏>

 

そして前日には、中島氏が手配した運送屋さんに協力していただき、工場内の機械移動と、この工場ではお役御免となった機械の搬出を行いました。

 

 

<設置スペースを空けるために機械を移動中>

 

搬入前日は、朝9時から作業が始まり、終わったのが16時過ぎ。

もともと5台あった工作機械+バーフィーダーのうち、1組を工場から搬出し、ほかの4組を工場内の隅へ移動しました。

 

<隅っこへ移動された機械たち>

 

 

新しい機械を待ちわびて?

 

「今頃、どの辺を走っているのかな?」そんなことを話しながら、お客様と中島氏、そして相馬氏は、広くスペースの空いた工場の中で、明日の搬入に向けて、段取りの最終確認をしました。

 

<新しい機械の到着を静かに待つ工場>

 

ここで、ちょっと疑問に思ったことを中島氏に聞いてみました。

 

そ、そんなにか!

 

中島氏曰く、新しい機械を搬入するには、機械メーカーや運送屋さんなど、複数の企業の人が関わっているとのこと。

ではそれをまとめ上げるのは誰なのか。「もちろん、うちだよ」と中島氏はいいます。私の頭の中を整理してみると、ちょうどHUBの中心となるところに中島氏がいるようです。

機械を設置するためには、電気工事も必要ですし、エアー配管の調整も必要です。設置後に水準器を使って「水平になっているかどうか」も確認する必要があります。

これらの工程、実はすべてを中島氏がコントロールしています。

 

何となく頭の中が整理できたところで、明日はいよいよ新しい機械の搬入です。

この続きは、後編で!

 

 

今回のお客様はこんなところ

 

<三美金属工業株式会社>

〒350-0323 埼玉県比企郡鳩山町小用744−1

TEL:049-296-0449

 【お客様の声】

今回の機械は、「自分で決めた初めての新しい機械」です。実は結構前から「こんなことができる機械が欲しい」と考えていて。実際にこのSC-100に決めて、中島さんに相談したんですよね。中島さんと僕は年も近いから、いろいろと話しやすいですし(笑)。

ケーエスアイさんに機械の入れ替えとか搬入をお願いするのは、今回で3回目。もちろん、修理も何度かお願いしていますけど、こうした搬入などでもいろいろ段取りをしてくれるのか嬉しいですよね。修理だけではなく、機械の移動や新規の搬入も手伝ってくれるので、助かっています。

魔物が棲むNC旋盤!?一筋縄ではいかないギアの修理-後編-

今回は、中村留製のNC旋盤の修理、後編です。

RPGでいう「ラスボス」のような存在感を放つ今回の修理箇所、「軸およびシュパンリング」は、修理開始から数日後、やっとその全貌をあらわしました。

 

 

「軸」に食いついてしまった「シュパンリング」

 

修理1日目は椿ワークスが取材できましたが、その後の模様は、相馬氏から送られてくる写真とコメントが頼り。3日目の午後、相馬氏から「ギアが外れました!」とのことで、写真とコメントが送られてきました。

 

問題となった「軸」と「シュパンリング」の全貌です。

 

<軸とシュパンリングの位置関係>

 

<シュパンリングが入ったギアを取り外したところ>

 

 

なぜ軸に「食い込んでしまった」のか

 

実際のところ、軸からシュパンリングが組み込まれたギアを取り外すためには、かなりの工夫が必要だったようです。中島氏はこの辺りを想定していたからか、予め「特注部品(工具)」も発注していました(詳しくは、前編の一番下の画像を参照)。

では、なぜ「取り外すのが難しい」ものだったのか。その理由は大きく2つありました。

1つは、軸はもともと「テーパー」という形状であることです。直線ではなく、わずかですが両端の太さが違いますから、その上にリングを通した場合、ある程度のところまでくると自然に止まります。しかし想定外の力などが加わると、リングは軸に食い込んでしまいます。これが「食いついた」という表現になっていました。

もう1つは、軸とシュパンリングの間に、潤滑剤である「オイル」が無くなっていたことです。工作機械の中の部品は、一部の電気系統を除くと金属でできているものがほとんどですから、それぞれのすき間にはオイルなどの潤滑剤があります。これが無くなると金属同士で摩擦が起こり、上手く動かなくなってしまうのです。しかも、この機械はすでに30年以上稼働しています。メンテナンスを行う時にも「中を開けてオイルを足す」という箇所でも無いので、自然と「オイル切れ」を起こしてしまっていたのでした。

 

今回のケースでは、

1.ギアに必要以上の力がかかり、シュパンリングを押し込んでしまったこと

2.本来あるはずの「オイル」がなくなり、ギアが動かなくなってしまったこと

この2つが原因で、NC旋盤本来の動作ができなくなっていました。

 

 

本来の動作に戻すために

 

シュパンリングとは、ギアの内側につけられた「リング」のことです。本来、ギアにフタをして抑えると、このリング自体が内外に膨らむようになっており、ギアが軸にしっかりと固定されるという仕組みです。

 

ここで、シュパンリングの動きを整理してみます(後日、中島氏に詳しく教えてもらったことは、とりあえずナイショです)。

 

<シュパンリングの本来の動き>

※本当はもっと複雑ですが、分かりやすく簡略化してます(実は、ここまでしか理解できない…)

本来なら、上のイメージ図の中にある「実質的な軸が通るスペース」は少しスキマが空いていて、潤滑剤であるオイルがあるはずです。しかし実際のシュパンリングと軸との間にはスキマが無く、オイルも乾いてしまっていました。

今回の修理では、軸に食いついてしまったシュパンリングをギアごと外すことができましたので、もう1つの問題である「オイル」を解決する必要があります。

 

上の写真でも分かるとおり、軸もピカピカですし、シュパンリングもキレイに乾いてしまっています。

中島氏と相馬氏は、ここにたっぷりとオイルを補充したそうです。

 

 

さて、今回の修理。作業を始めたときは「ラスボスにたどり着くためのRPGみたい」と思ってしまいましたが、RPGと違うのは「ラスボスを倒したから終わりでは無い」ということ。

 

つまり、数日かけて分解したNC旋盤、組み立てにもそれなりに時間がかかったわけです。

最後はお客様に動作確認をしていただき、修理は完了です。

 

お疲れさまでした!

 

今回のお客様はこんなところ

 

<有限会社 相原製作所>

〒343-0115 埼玉県北葛飾郡松伏町大字上赤岩1683

TEL:048-991-8984

 

<お客様の声>

 

今回の修理は「大がかり」というか、中島君も手探りではあるようだね。やっぱり時間もかかったし、どうなるかなと思ったけど、直って良かった。機械が動くようになるのは、助かります。

 

魔物が棲むNC旋盤!?一筋縄ではいかないギアの修理-前編-

今回は、中村留製のNC旋盤の修理です。

NC旋盤の修理…は中島氏の修理実績の中でも多い方なのですが、今回は中島氏も初の大がかりな修理になるだろうとのこと。「多分、1日では終わらない」という予測通り、実に一週間近くかかった修理となりました。

 

 

まずはNC旋盤とご対面

 

今回の修理は、ケーエスアイにとっても古くからのお客様、埼玉県松伏町の相原製作所様です。実は、今月の初めにも別の機械の修理(面取り旋盤「メントリー」チャック爪の交換)で取材させていただきました。

今回はまた別の機械、NC旋盤の修理です。

事前に中島氏に聞いたところ、「NC旋盤の奥の方、ターレットの軸の部分にはまっている部品(後に「シュパンリング」というものであることが分かりました)が、軸に食いついている」とのこと。

 

軸に食いつくって何???

 

という疑問符を浮かべながら相原製作所様に着くと、中島氏は機械と会話していました。

<機械と会話する中島氏>

 

工場の入口近く、先日写真を撮らせて頂いたNC旋盤が今回修理する機械なのですが、ちょっと大掛かりになるので人手が欲しいことと、せっかくNC旋盤の内部構造も見られることから、相馬氏も一緒に修理するのだそうです。

 

 

初めて見るNC旋盤の内部機構は、疑問がいっぱい

 

それでは!と、私もNC旋盤の中の覗き込んでみました。が…

軸ってどこ?どこが「食いついて」いるの?

表側と裏側の両方から覗き込んでも、まったくもって分かりません。

それは何故か。

答えは、「普段、人の目に触れることのない、ずっと奥の方にある機構だから」です。

<表側と裏側から修理箇所の周囲を眺めたところ>

 

何でしょう、この「今回の修理箇所」に漂う、ラスボス感

修理箇所(=ラスボス)までたどり着くために、

さまざま困難(=必要な箇所の分解)を乗り超えなくてはならず、

そしてしっかり修理しないと(=ラスボスを倒さないと)終わらない、今回の修理。

私自身はそれほどRPGが好きというわけではありませんが、頭の中にはついつい、こんなイメージが浮かびました。

この時点ではまだ、修理すべき箇所がどこなのかまったく見えませんし、実際の形や大きさも想像できませんでした。それゆえに「RPGでいうところのラスボス?」というイメージが浮かんできたのです。

 

 

慎重かつ丁寧に、悩みながら機械を分解

 

中島氏と相馬氏は、見えている部品や電気系統の配線などを、一つずつ外していきます。もちろん、表側からだけでは外すことができず、裏側に回って内部の構造を確認しながら、慎重に作業を進めます。

<NC旋盤の内部構造をくまなく確認しながら分解していく中島氏>

 

しかし、今回の修理は非常に手のかかる修理です。1日目も日が暮れようかというころ、やっと修理箇所の全体を覆っている、カバーが外れました。

<NC旋盤内部を分解、カバーを外したところ>

 

 

なんですと!?そうなのか。これは確かに大がかりだ。

実は翌日と翌々日、私は取材に同行させていただくことができなかったので、相馬氏に写真を撮ってもらいながら、状況を教えてもらいました。

私が行けなかった間、お客様の高速切断機をお借りしたり、工場内の手動の切断機をお借りしたりしながら、必要な工具もその場で作りつつ、作業を進めていたそうです。

 

<作業行程のダイジェスト>

 

今回のケースのように、出張修理人たちは単に「部品交換します」とするのではなく、

  ●どこがオカシイ?

  ●どのような使われ方をしている?

こうしたことをお客様と相談しながら、そして機械たちとも会話しながら、集中力と発想力で解決していきます。

 

修理開始から数日後、やっと全貌が見えてきました。

 

この続きは、後編で!

NC旋盤 ポンプ取り付け台もグレードアップが必要です

今日の修理は、中村留製のNC旋盤 SC-200 のポンプ取り付け台の交換とポンプ位置の調整です。実はこの数日前、ポンプ自体も交換していました。今回はポンプを固定する「取り付け台」を交換します。

 

 

工場の奥深くに置かれたNC旋盤

 

NC旋盤自体を動かすポンプの下には、それを取りつけるための台となる部品があり、ポンプは新しいけどこの「台」の部品は古いまま、という状態。しかし交換したポンプがパワーアップしたものだったため、古い「台」では少しガタが来るとのこと。そこで新しいポンプに合わせた「台」を発注し、交換することになりました。

さて、実際に交換作業が必要なNC旋盤は…工場の一番奥のスペースにありました。

このNC旋盤、壁際に設置されており、すぐ横にはバーフィーダーも置かれているため、作業用のスペースがあまりありません。大丈夫なのか?

…そうだね。数日前に「ポンプ」自体を交換しているなら、大丈夫か。

というわけで、中島氏がNC旋盤の裏側に入り込む様子を激写。

<NC旋盤の裏側のスペースに入り込む中島氏>

 

 

 

今回交換するパーツはコレ

 

さて、実際にどこを交換するのか?と思いながら覗き込んでみると…

え?そこ?手が入るような場所なの?

<機械の裏側 交換する部分>

 

しかし機械の脇に胡坐をかいて座り込んだ中島氏は、サクサクと作業を進めていきます。

途中、いったん「旧」を取り外したところで、「新」と並べてみました。

<交換したポンプのサイズに合わせて少し大きくなった「取り付け台」>

 

キレイさ…はともかく、確かに少しですが大きさも違います。

でも、どうしてこれを交換することになったの?

というわけで、今度は新しい「台」のパーツを、ポンプの下に設置していきます。

しかし、中島氏の手元は狭くて暗い。作業用のライトの光を頼りに、パーツと床面とをネジで固定していきます。

 

<モーター下の「取り付け台」が新しくなったところ>

 

 

配電盤を開けて何するの?

 

さて、モーターのパーツ交換が終わったところで、中島氏は同じNC旋盤の配電盤の扉を開けて何やら作業を始めました。

<配電盤の扉を開けて作業を始める中島氏>

 

どうやら、この中にあるパーツを1点、交換する必要があるようです。

配電盤の中は初めてみましたが、すごい数のケーブル!!

さすがにここの写真は撮れませんでしたが、色とりどりのケーブルが無数に収まっています。どこに何がどうつながっているのか、私にはさっぱりわかりません。交換するパーツも、どこに埋まっているのやら。

しかし中島氏は、悩むことなく、正確に目的のパーツを取り外して交換していきました。

 

さて、今回の修理は中島氏だけかといえば、そうではありません。ちゃんと相馬氏も中島氏の助手として作業していました。ただ、裏側が狭くて入っていけないので、必然的に作業は中島氏がメインで進めた、という状況のようです。

<SC-200の前に立つ相馬氏>

 

今回のお客様はこんなところ

<有限会社 渡辺精工>

〒132-0025 東京都江戸川区松江1丁目11‐10

TEL:03-3654-2220

さまざまな精密機器部品を製作している工場で、製作したバルブ製品は医療機器、建設機械、電車や新幹線(内装)などに使用されています。

ケーエスアイさんとは、先代の頃からの長い付き合いかな。うちにあるNC旋盤たちは全部中村留製だし、これらを導入したのも全部ケーエスアイさん経由なんだよね。中島君はターレットやボール盤も修理やパーツ交換をしてくれるし、ちょっと調子が悪くなったらすぐに来てもらえるのは良いよね。近いからというのもあるけど、ウチがどんな加工をしているのかも分かっているから、お願いしやすいんだよね。

 

 

 

NC旋盤 ポンプ交換のその後に

機械の動作が止まる――。これは、工作機械を使って製品をつくる側にとって、業務が止まってしまうことを意味します。だからこそ中島氏のような「出張修理人」があちこちの工場を回って、「止まる」原因を調べたり、機械を調整したり、部品交換などの「修理」をしたりすることになります。

しかし、実際に工場に伺うと、「止まる」という症状が無くなってしまうケースも多々あります。今回はそんなケースです。

 

 

 

今日もNC旋盤の裏側での作業です

 

実はこの前日、中島氏は同じ機械に対し、別の修理(ポンプの交換)を行っていました。今日はそことは別の部分を修理する予定です。

今日の機械は中村留のTMC-20。製造年月が昭和63年4月となっていますので、30年以上現役で活躍している機械のようです。

そして、今日も「機械の裏側」をじっくりと見せていただくことができました。しかし…表から見ても複雑ですが、裏側ってホントに何がどうしてどうなっているのか、私にはまったく分かりません。

<修理対象の機械を裏側からみたところ>

 

この黄色い点線で囲った中に、今回修理するパーツが含まれているようです。

 

 

ターゲットは近接スイッチ

さて今回の中島氏、ターゲットとなる近接スイッチを見つけ出し、その周りにエアーを吹きかけながらキレイにしていきます。そして見つかった近接スイッチを、「コレだよ」とみせてくれました。

<今回のターゲット 近接スイッチ>

 

しかし、これを交換するのかといえばそうでもなく、どうやらゴミや水を吹き飛ばして、動作確認をするようです。…何で?

…と思ったけれども、実際には「よくあること」らしい。

そもそも「動作が止まった」状況を正確に再現することは難しいですし、「止まる」原因もたくさんあるため、いくつかの原因が複雑に絡み合って「結果的に止まる」こともあるのだそうです。

そして今回、中島氏が問題ではないかと考えたこのスイッチ、良く見ると金属の破片や油などの「ゴミ」が付着していました。これを掃除しただけでも「止まる原因」を取り除いたことになるかもしれない、とのことです。

 

 

動作確認をお客様とともに

今回お邪魔した「三和製作所」さまは、10台以上の大型工作機械があるような工場です。ご兄弟で経営されていますが、もちろん、他にも職人さんがたくさんいらっしゃいます。

今回はこの機械をよく使用されているという、弟さんの方に機械の動作確認をお願いしました。

<お客様とともに動作確認中>

 

実際に私もそばで見せていただきましたが…やっぱり「止まる」ことなく動いています。

10分ほどすぐそばで見せていただきましたが、1つずつが小さいからなのか、1分足らずで加工されたものが次々と出てきます。

 

<NC旋盤での加工が終わって排出される完成品>

 

うーん、確かに問題なく動いているように見えます。

ちなみに、昨日修理したのはこちら。

<NC旋盤本体の裏側にあるポンプ>

 

今回は「止まる」という症状が見られなくなったので、ひとまずはこのまま様子をみていただくことになりました。

 

 

今回のお客様はこんなところ

<有限会社 三和製作所>

〒341-0037 埼玉県三郷市高州3丁目26-4

TEL:048-948-2981

三和製作所様は、精密金属加工を得意とされる工場です。ここでつくられた製品は、自動車や産業ロボットなどのほか、医療機器の中にも使われています。大型の加工機械が10台以上ありますが、中には「自分たちで考案してメーカーに作ってもらった機械」もあります。メーカーの本拠地である石川県まで何度も出向き、つくり上げた機械なのだそうです。

今までは、機械の調子が悪くなるとメーカーにお願いしたり、簡単なところなら自分たちで何とかしたりしてきたんだよね。でも、中には「どこが悪いのか」が分からないものもあるので、連絡するとすぐに調べに来てくれるのは良いよね。今回初めてお願いしたけど、これからもどこか調子が悪くなったら相談しようかと思ってます。

 

 

オイルの流れが悪い!古いNC旋盤のバルブ交換

オイルの流れが悪い――。
この症状が出始めたのは、3月の初め頃。
出張修理人の中島氏が、一度様子を見て調整はしたものの、やはり根本的解決にはならず。交換用部品を手配してからの修理となりました。

 

作業のメインは、バルブの交換

今回の修理は、ミヤノ社製のNC旋盤、BMC-75Ⅱです。

かなり年季の入った機械には、「DATE S.59.9」と書かれています。ということは、昭和59年から稼働していることになるので、すでに稼働し始めてから35年以上が経過した機械です。

NC旋盤などの工作機械には、構造上いろいろな部分にオイルの回路が張り巡らされていますが、パイプの繋ぎ目などには、専用の(プロパーユニット)が使用されています。

今回は、機械が完全に止まってしまったわけではありませんが、このオイルの回路のどこかに不具合が生じ、オイルの流れが非常に悪くなったとのこと。まずはオイル回路を正常に近づけ、きちんとオイルを流すことができるようにする必要があります。

 

BMC-75Ⅱのオイル送りの回路上にはいくつかのバルブが使われており、今回中島氏が手配したのは、金ぴかに輝く小さなバルブが8個。

BNC-75Ⅱを慎重に分解しながら、詰まってしまったであろうバルブと、新しいバルブとを交換していきます。

<機械内部を慎重に分解する中島氏>

 

実際に修理してみると…

バルブの交換が5個終わったところで、オイル回路をテストしてみると、パイプの先から、オイルがゆっくりと流れてくるようになりました。
…しかし、バルブはあと3個。これはどこに???

中島氏がパイプをたどってみると…
キリコとオイルに埋もれたバルブが出てきました。

<埋まってしまったバルブ>

 

ちょっと狭いところだったので、中島氏は腕を伸ばしながら慎重に分解していきます。

ここからは、I型のバルブと、L型のコネクタを外し、L型のコネクタは中をエアーで飛ばしてキレイに掃除します。そして取り外したI型のバルブを交換しました。これで、6個のバルブ交換が終わりました。

<バルブ交換箇所の全景>

 

再び、オイル回路の流れをテスト。「スライド」の部分までじんわりとオイルが流れてくることを確認して、修理完了です。

 

取り外した6個のバルブを並べてみると…

<取り外されたバルブたち>

 

一番右のものが、最後に交換したバルブ。スライドまでオイルを届ける、大事な役割を担うバルブです。

でもその中は、古くなったオイルのカスで目詰まりを起こしていました。これでは、スライドまでオイルを流すことはできませんよね💦

 

さらなる修理の予感!?

ところで、中島氏が修理をしている途中で、芹沢製作所の社員の方から
「中島さーん!」
との声が。どうやら別の自動旋盤も、調子が今一つの様子です。

BMC-75Ⅱの修理と後片付けが完了後、中島氏は自前の工具箱をもって移動しました。

今度の自動旋盤は、中村留(中村留精密工業株式会社)製の TMC-12です。機械を操作する社員の方と相談した結果、こちらも後日、修理することになりました。

稼働中の工作機械を止めることは、お客様の工場にとって
「極力、やってほしくないこと」
です。実際、今回のTMC-12も稼働中でしたし、複数の工作機械を所有しているとはいえ、1台の稼働が止まってしまうとその製品の製造工程が止まってしまうことになります。金属加工業者にとって、これは大きな問題です。

そんなとき中島氏は、部品手配を迅速にするのはもちろんですが、「ちょっとした使い方のアドバイス」をすることもあるそうです。

<中島氏からの「ちょっとしたアドバイス」を試す社員さん>

 

今回はどうやら、TMC-12の動作設定を少し変更(調整)することで、数日間を乗り越えることにした模様。部品の手配が出来次第、再び修理に訪れることになりそうです。

 

今回のお客様はこんなところ

<有限会社 芹沢製作所>
〒124-0023 東京都葛飾区東新小岩4-4-5
TEL:03-3691-4865

精密部品、産業機械部品の切削加工を行う金属加工業者で、高精度バルブや継ぎ手など、機械(流量計や化学装置、冷凍機など)の内部パーツの加工を得意としている工場です。

 

【お客様の声】

自動旋盤などの工作機械が何台もあると、どれかの機械が不調になることはよくあります。メーカーに修理を依頼しても、すぐに対応していただくのは難しいのですが、KSIさんはうちからも近いですし、フットワークも軽いのですぐ来てくれるのがとてもありがたい。
修理も丁寧だし、ちょっとした調整もしてくれます。中島さんはすごいですよ。